抗年記

何も考えないで年を重ねるのは厭だなー、と

Call the Midwife

BBC制作のCall the Midwifeというドラマをご存知でしょうか。

ジェニファー・ワースというもと看護士のメモワールを基にした、1950~1960年代の看護婦(ここではあえてそう呼びますね)と助産婦の資格をもった修道女たちの活躍と妊婦たちの日常と非日常をつづったドラマです。

既にシーズン6に入り、本国イギリスではつい先日クリスマス・スペシャルが放映されたばかりです。今回は、ノナタス・ハウスのシスター2人とナース3人、ターナー医師とその妻のナース、そしてハンディマンのフレッドまでこぞって南アフリカの村へ出張するお話でした。 

ちなみに、イギリスのTVドラマは連続ものでも1シーズンの本数は少なめです。4本だったり、多くても10本とか。アメリカの場合は、ABC,CBS,NBC,FOXなどのメジャーなネットワークの場合、23から24本を制作して、9月後半から翌年の5月末くらいまでを1シーズンとします。

イギリスのドラマに話を戻すと、人気のある番組はクリスマスの当日あるいはその近辺に「クリスマス・スペシャル」のエピソードを放映します。イギリスではクリスマスは家にいてTVを観る人が多いということでしょうか。

Call the Midwifeは、最初、原作者と同じ名前をもった主人公がいました。ジェシカ・レインという女優でしたが、その彼女がシーズン3の終了と同時に辞めてしまったのです。脇役ならいくらでも替えがいるけれど、主役。イギリスのプロダクションと俳優の契約はアメリカほどがっちりしていないそうです。無茶な拘束をしないのですね。似たようなケースにダウントン・アビーのマシュー(メアリーの夫)を演じた俳優が、やはりシーズン3で「事故死」という設定で去りました。

主役級のキャラクターがいなくなれば、話全体の方向性が変わるわけで、制作側も苦労の多いことだとは思いますが、Call the Midwifeにしろ、ダウントンにしろ、その後も話は続いた(続いている)のですから、Everyone is replaceable つまり絶対必要不可欠な人などいないということですね。こういう態度をアメリカの番組制作者がとることができれば、TV俳優の給料も「1エピソード1億円」のようなバカげたことにはならないと思うのですが。